老舗漆器店舗の事業承継 女性視点の改革

今回は伝統工芸企業の2名の女性社長のインタビューを私と1名の女性社長とのインタビューという形でまとめたものを紹介させていただきます。

女性ならではの視点でいろんなヒントがちりばめられていると思いますので、楽しくお読みください。

コンサルタント: こんにちは、社長!今日はお時間いただきありがとうございます。今回は、貴社の事業承継についてお話しさせていただければと思います。特に、女性リーダーとしての事業承継に焦点を当てたいのですが、いかがでしょうか?

女性社長(32歳): こんにちは。ありがとうございます。そうですね、私はまだ社長になって1年しか経っていませんが、こうして漆器製造販売の老舗を引き継ぐことになり、色々と模索しながら経営をしています。自分の経験が参考になれば嬉しいです。

コンサルタント: 素晴らしいですね!聞くところによると、東京の広告代理店で働かれていた経験から、地元に戻ってきて会社を引き継ぐ決意をされたとか。その決断にはどのような背景があったのですか?

女性社長: そうなんです。東京で広告代理店に勤めていた頃は、全く違う業界で仕事をしていました。しかし、祖父の代から続く家業の漆器店が、時代の変化に対応しきれていないと感じることが増えてきました。そこで、3年前に地元に戻り、家業を継ぐ決意をしました。伝統を守りながらも、新しい風を吹き込みたかったんです。

コンサルタント: なるほど、それは大きな決断でしたね。特に、女性リーダーとして新しい視点で事業を展開されていると聞きました。具体的にはどのような取り組みをされているのですか?

現女性社長: 私が社長に就任してからは、漆器の伝統的な魅力を残しつつ、現代の消費者にも受け入れられるよう、カラフルな漆器のラインナップを増やしました。

また、これまでの卸売り中心の販売方法に加えて、オンラインショップやSNSを活用したプロモーションを積極的に行い、新しい販売ルートを開拓しました。

コンサルタント: それは革新的ですね!カラフルな漆器というのは、非常にユニークなアイデアです。伝統を守りながらも、新しい風を吹き込むことができるのは、女性ならではの柔軟な発想力が生きているからかもしれません。社長ご自身は、どのような意識を持ってこのような改革を進めていらっしゃるのでしょうか?

現女性社長: 漆器は日本の伝統工芸品であり、家業としても誇りを持っています。しかし、伝統を守るだけでは今の時代のニーズに応えられないこともあると感じています。

そこで、広告代理店で学んだマーケティングの知識を活かし、ターゲット層を広げるために新しいデザインや色を取り入れることを決意しました。また、女性ならではの視点を大切にし、日常生活の中で使いやすいデザインや機能性も考慮しています。

コンサルタント: 女性ならではの視点を取り入れた商品展開は、消費者のニーズにマッチしていますね。特に、カラフルな漆器というのは、従来のイメージを覆す魅力があります。これらの新しい商品を通じて、どのような反響がありましたか?

現女性社長: はい、カラフルな漆器は、特に若い世代や海外の顧客に非常に好評でした。

SNSでのプロモーションが功を奏し、オンラインでの売り上げが大幅に伸びました。また、これまで漆器にあまり興味を持たなかった層からも、「こんなにおしゃれな漆器があるなら使ってみたい」という声を多くいただいています。

コンサルタント: それは素晴らしいですね!新しいターゲット層を開拓できたのは大きな成果です。社長が取り組まれていることは、まさに伝統と革新のバランスをとることに成功している証拠だと思います。

現女性社長: ありがとうございます。もちろん、すべてが順調にいったわけではありません。新しいことに挑戦することに対して、従来からの従業員の中には不安や抵抗がありました。ですが、丁寧にコミュニケーションを取ることで、皆が新しい方向性に納得してくれましたし、今では一丸となって取り組んでくれています。

コンサルタント: 確かに、変革には時間がかかることもありますね。でも、その過程で社員とのコミュニケーションを大切にし、一体感を持たせることができたのは、社長のリーダーシップの賜物だと思います。社員のモチベーションを高めるために、どのような取り組みをされているのですか?

現女性社長: 社員一人ひとりの意見をしっかりと聞き、彼らの不安や悩みに対して真摯に向き合うようにしています。

また、定期的にミーティングを開いて、新しいプロジェクトの進捗状況を共有し、みんなが共通の目標に向かって進んでいるという実感を持てるようにしています。さらに、新しい取り組みが成功した際には、全員で成果を祝う機会を作るなど、チームの一体感を高める工夫をしています。

コンサルタント: それは素晴らしいですね。そうした取り組みが、従業員のモチベーション向上につながり、結果として会社全体の成長を促しているのでしょうね。また、社長が東京の広告代理店での経験を活かしている点も興味深いです。具体的にはどのような経験が役立っていると感じますか?

現女性社長: 東京での広告代理店での経験は、マーケティングやブランディングの重要性を学ぶ上で非常に役立ちました。漆器という伝統工芸品も、現代の市場では「どのように伝えるか」がとても重要です。そこで、広告代理店時代の経験を活かして、SNSを使ったプロモーションや、ブランドストーリーを再構築する取り組みを行いました。これが、若い世代や新しい顧客層に対して非常に効果的だったと感じています。

コンサルタント: SNSを活用したプロモーションの成功も、社長の柔軟な発想と行動力があってこそですね。若い世代に受け入れられる新しい漆器のデザインや色合いも含め、伝統と革新のバランスを取ることができていると思います。

現女性社長: ありがとうございます。もちろん、伝統を守ることも大切ですが、現代のニーズに応えるために変化を恐れずにチャレンジすることも重要だと考えています。これからも、漆器の魅力を広げるために、新しいアイデアをどんどん試していきたいと思っています。

コンサルタント: それは素晴らしい姿勢です、社長!創業100年以上の歴史を持つ会社が、今後も成長し続けるためには、まさにそのような柔軟性と革新性が求められます。次の世代への事業承継も含めて、これからの未来が楽しみですね。

現女性社長: ありがとうございます。次世代への事業承継についても、しっかりと考えながら、会社の未来を描いていきたいと思います。まだまだ若輩者ですが、よろしくお願いします。

コンサルタント: こちらこそ、いつでもお力になれればと思います。これからも一緒に、伝統ある会社の未来を切り拓いていきましょう!

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