事業承継に悩む現社長の方へ – MBOという新しい選択肢VOL.5


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 事業承継士からのアドバイス:MBOを活用した事業承継のスムーズな進め方

事業承継士として、企業が次世代へとバトンを渡すお手伝いをしてきました。その中で、後継者問題や経営の引き継ぎに関する悩みを抱える経営者の方々が少なくないことを実感しています。特に、親族内に後継者が見つからない場合や、従業員の中に適任者がいないと感じる場合、どのようにして企業を存続させるかが大きな課題となります。そして、廃業という発想になる。

そんな時に、MBO(Management Buyout)という選択肢があることをご存知でしょうか?MBOは、現経営陣が自らの手で企業を買い取り、経営を引き継ぐ方法です。この手法は、企業の独立性を維持し、従業員や取引先に安心感を提供するだけでなく、企業の成長を継続させるための強力な手段となります。

1.なぜMBOが事業承継に適しているのか?

MBOが事業承継において効果的な理由は数多くありますが、その中でも特に重要なのは以下の点です。

1. 企業の独立性を保てる

MBOを通じて、会社の経営権を外部に渡さず、現在の株主(社長)以外の経営陣が引き続き運営を担うことができます。これにより、企業が培ってきた文化や経営方針を変えずに維持することが可能です。外部の買い手に売却する場合、会社の方向性が大きく変わるリスクがありますが、MBOならその心配がありません。

2. 従業員の安心感とモチベーションの維持

企業が売却される際、従業員にとっては不安が伴います。しかし、MBOでは経営陣が引き続きリーダーシップを発揮するため、従業員は今まで通りの環境で仕事ができると感じやすく、モチベーションが保たれます。従業員の不安を軽減することで、事業承継後の企業運営がスムーズに進むことが期待できます。

3. 長期的な企業価値の維持・向上

MBOは、経営陣が自らのリスクを背負って企業を運営するため、長期的な視野での経営が可能になります。短期的な利益にとらわれず、持続的な成長を目指した経営が行えるため、企業価値を維持・向上させることができます。これは家族経営にも共通します。

2. MBOを成功させるためのステップ

MBOを成功させるためには、いくつかの重要なステップを踏む必要があります。以下にその基本的な流れを解説します。

1. 計画の立案

まず、MBOを実行するかどうかの判断を行います。ここでは、経営陣が企業を買い取るための資金調達の方法や、その後の経営方針について検討します。この段階で、専門家の意見を取り入れることが重要です。

2. 資金調達

MBOには資金が必要です。自己資金が不足する場合は、銀行融資や投資ファンドの活用を検討します。ここでの資金計画は、事業承継の成否を左右するため、慎重に進める必要があります。

3. 買収契約の締結

資金調達が完了したら、買収契約を締結します。この段階では、契約内容を詳細に確認し、不利な条件がないようにすることが重要です。

4. 新体制での経営スタート

MBOが完了した後は、新しい経営体制での運営をスタートします。この段階では、従業員とのコミュニケーションを密にし、事業承継後のスムーズな運営を目指しましょう。

3.事業承継士としてのサポート

MBOを成功させるためには、計画の策定から資金調達、契約締結に至るまで、専門的な知識と経験が求められます。事業承継士として、私はこのプロセス全体をサポートし、あなたの企業が次世代に引き継がれ、さらなる成長を遂げるためのお手伝いをさせていただきます。

もしMBOに興味をお持ちであれば、ぜひご相談ください。あなたの企業の未来を共に考え、最適な事業承継の方法を見つけるために、全力でサポートいたします。

これで今回のMBOに関する記事は終わりとなります。

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⇒ 後継者不足が650万人の雇用と220兆円のGDPを消失させる!を紹介します。

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